カ○カ対応への私見
カ○カの社員への育休後の異動ですが、私もほぼ同じ様な規模、かつ同じ様な総合化学メーカーに勤めておりますので、状況がありありと想像出来ます。
私はこの社員の方(メッセージ発信元は奥さんでしたが)と家庭でほぼ同じ状態なので、企業からの対応に怒りを覚えますが、企業を変える事の出来ない自分にも怒りを覚えています。
企業の立場も分かるのです。企業の採用状況は悪化の一途で、採用したとしてもすぐ辞める(夢を描ける状況にない為)。品質管理強化の為、人を増やしたいのに、人の数はギリギリ。頻繁にローテーションをかけなければ退社した社員の穴埋めが出来ず、新陳代謝も図れません(組織が高年齢化し、保守化)。
経営者はこの深刻な状況を認識し、若手を大事にしようとする企業が大部分だと思いますが、今の若手社員を大事にする方向性が給与アップなんだと思います(最近、若手(特に30代)の給与が年々アップ)。
ここが上の世代(40代以上)と下の世代(30代以下)の価値観の違いが出ている所では、と考えております。なぜなら、私(30代)は給与アップより育児に配慮(=独身の方は休みたい)して欲しいからです。唯、これは業種上難しいのは体感しています。プラントは24時間稼働しているし、トラブルが頻発するので(つまりプラント管理がとてもハード)。
そこで、プラント管理を楽にする様、化学工場のプロセスを出来るだけシンプルに、かつ自動化(現場に行かなくて済むやつ)を強力に推進する必要があると考えております。かつ、人も出来るだけ多能工化して多くの人がプラント管理の一端を担える様にもしないといけません(責任の分散(製造係長を楽にする))。
一方的に要求を言うのではなく、対策を推進しながら要求と現実の落とし所を見つけられれば、お互いにハッピーになります。その為の議論のきっかけが今回の炎上で、良かったと思いませんか。議論をしないと人は考えが止まってしまいします。
標記の件、最初ネットで見た時正直私は感情的になってしまいました。しかし、落ち着いてお互いの立場を考えると少しだけ解決の方向性が見えてきた様な気がしました。多くの議論を積み重ねる必要があると思いますので、職場でこの件をもっと議論しましょう。
子供を始め、多くの人に幸福な社会となる様に、協力の程、宜しくお願い致します。
追記
化学メーカーはこれまでB To B(川上/アンモニア、ポリエチレン、ポリプロピレン、工業薬品等)がメインで世間(潜在顧客)からのイメージはあまり重要視していませんでした。業界の今後を考えると、B To C(川下/医薬品原体・中間体、電池材料部材、食添、塗料原料)に寄せていかないと利益率を高く維持出来ない為、世間体を無視出来なくなります。上の世代のトップダウンで人事を決めるのではなく、出来るだけ本人と相談しながら決められれば幸いです(人事の方は大変ですが)。